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ハンドメイドに商標登録は必要?Part 3 特許権・商標権・意匠権の違い、知らないままでいるとどうなっちゃう?

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■商標権は「守り、慈しみ、大事に育て、広めていく権利・・・ほっとくとぐれちゃって野良化しちゃう」

実は商標権というのは、取ったら終わりではなくて、
むしろそこからスタートする育成型の権利です。

育てるためにすべきことは、多岐にわたります。

例えば、自分のすべての広告媒体、
説明媒体に商標を記載し、
商標を広めていくための
独自の仕組みを考え出し、
商標を故意にろ故意ではないにしろ、
無断使用している人や企業を見つけたら警告し、
ひとつひとつの事例に対して、
知恵を絞り、対処していかなくてはなりません。

「え? 商標って、特許庁に登録したら、
国が守ってくれるんじゃないの?」

いえいえ。
残念ながら、特許庁は登録するだけの場所。
自分のブランドの名づけに対して、
国家お墨付きという権威を
ちょこっと添えてくれるだけの場所。

いうなれば、あれです。
千と千尋の神隠しの「湯婆婆」みたいなもんです
特許庁って。

名前をくれる。
働かせてもくれる。
しっかり、お代はとられる・・・

ごくたまに、あんまりつらい目にあっていると、
「お客様とて許せぬ」砲を撃ってくれたりする・・・

まさに湯婆婆wwww

■おそろしや、普通名詞化

実際に、現場で闘って守り、
戦略を考えて広めるのは、
登録権利者であるあなたです。

無断使用者を見つけたら、どう対処するのかを、
考えなければなりません。

実は、無断使用を放っておくと、それがつもりつもって、
もはやそれが普通名詞化してしまったら
(世の中の人がほとんど常識的に普通名詞として
その言葉を使いだしたら)
商標は無効になってしまうのです。

意味が、広く広く、薄く薄く、のびちゃって
つまり、カオナシになっちゃうのね・・・!おそろしや!

とても有名な事例をひとつ。
「正露丸」
実は、もともとは大幸薬品という会社が商標を持っていましたが、
正露丸は「お腹のおくすりの意味の普通名詞だ」と他者が裁判所に申し立て、
大幸薬品は負けたのです。
最高裁で出た判決に、他の製薬会社は大喜び。
そしていろいろな会社から「正露丸」が出回ります。

でも、大幸薬品は、商標権を手放しませんでした。
実質的にカオナシ状態なのに。
なぜかというと、
カオナシとあるものとの組み合わせ戦略を考えたからです。

それは、
「ぱっぱらぱぱ、ぱっぱらぱぱ、ぱーらぱぱっ、ぱ、ぱ、ぱ」
あのラッパのメロディ
「ラッパのマークの正露丸」
あのキャッチフレーズ

一度聴いたら頭から離れないメロディとマークで、
「正露丸」といえば、
正統なのは、「ラッパのマークの正露丸」と
消費者の皆様の深層意識に浸透させたのです。

すごい。
カオナシが、脳みそにしみ込むようなメロディで
「・・・あ♪・・・あ♪・・・あ♪」
って迫ってくる。
無敵に決まってるwww

■現実は小説より奇なり

さて、これがハンドメイドの世界の場合だと
どんな問題が起きてくるかというと。
これが結構複雑怪奇です。

商標をうっかりつかってしまったのが、
個人の方ならまだ話はシンプルで対処法も難しくありません。
警告文を送るだけです。

では、こんな場合は?
何も知らない作家さんが作品を委託販売していた先の、
ショップや百貨店などの中の人が、
これもまた何も知らずに商標を無断使用して宣伝していた場合は?

もうすでにフライヤーも作っちゃったし、
あちこち配ってしまったし
いまさら撤回できないです、って言われた場合は?

うふふふ。怖いですよねえ。
現実は小説より奇なりです。

そんなディープなお話は、
ほんとにオープンにできないことばかり。

9月からスタート予定の音声メルマガでは、
話せるぎりぎりのところまでは話せたらと思います。

いつか自分のブランドのために商標をとろうと思っている方にも、
あるいは、今、商標をまさに申請中のあなたにも
かなりお役に立つかも。

あるいは、うっかり第三者の商標を使ってしまって
いきなり形相な警告文が届いてしまって
びっくりしてしまって
どうしたらいいのかわからなくなってしまった人にも
言ってあげられることは、
「焦らなくて大丈夫!」ということ。

いきなり国に訴えられたり、
裁判所に呼び出されたり、
高額な罰金を支払えなどと言われることはありません。
(だから詐欺にはご注意を)

まずは冷静になって、商標権って何なのか、
どうして商標権っていうものが存在するのか、
それを考えるきっかけにしてほしいと思います。

■さて、まとめ。ブランドをつくるって「名を創ること」
さて、商標を獲得すると、
色々やることや、考えることはさらに増えていきますが、
最も大切な根っこはただ一つ。

「サービスの価値を常に更新し、価値を上げ、
そうすることで、商標の価値を上げていくこと」です。

だから、ただ無断使用者をしらみつぶしに見つけて
片っ端から警告することばかりに時間をとられるわけにはいきません。

本来やるべきことに時間もエネルギーも集中したい。
いや、代表たるもの、それをしなくちゃ。

ハクが千尋に言った言葉、
「自分の名前を決してわすれてはいけないよ」

というのは、つまり、
「自分の名に恥じることはしてはいけないよ」ということでもあると思いました。

でも、時に、ハクみたいに、
自分ではどうしようもないことに直面したとき、
つい、魔法使いの婆婆に、
魔法さえ教えてもらえたら、
きっとどうにかなるって思いたくなっちゃうときもあるんだけどさ・・・

あちこち迷走しちゃった川の神様のハクの方が、
よほど人間らしいのが面白いなあ、っていうお話でした。

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by esperanzaclassic | 2019-08-29 01:10 | 【音声配信】ハンドメイドで全国組織を作る

栃木県小山市より世界へ発信。卵の殻がまるでカラフルな大理石のように大変身。アクセサリーからインテリア雑貨まで、あらゆる素材に自由自在。資格を取って活躍できる認定講座も開催中。


by uiko shinohara